貯金ができない相談!自分の病気のこと考えると子どもをつくれないについて知りたくありませんか?
この記事では、貯金ができない相談!自分の病気のこと考えると子どもをつくれないかも
について解説します。
この記事の内容は次の通りです。
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毎月貯蓄は1万円ほど。子どもを持てるでしょうか?
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アドバイス1 まずは本人の健康回復が最優先
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アドバイス2 養育費は1人分なら十分に準備可能
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アドバイス3 クルマの買い替えはあえてローンを組む
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相談者「おはぎ」さんから寄せられた感想
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まとめ
毎月貯蓄は1万円ほど。子どもを持てるでしょうか?
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、子どもを希望する33歳 の主婦の方。ただし、持病があり、貯蓄も毎月1万円ほどでしかできず、子どもを持てるのかどうか悩んでいるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
夫の収入もこれから下がってしまいそうです
■相談者
おはぎさん(仮名)
女性/パート・アルバイト/33歳
北関東/賃貸住宅
■家族構成
夫(会社員/27歳)
■相談内容
将来一人くらい子供を…と考えていますが、私が働けなくなったらと考えると不安です、なのでなるべく貯金を増やしたいです。私は週平日二回病気の実母の送迎がある為扶養内パートで働いています。食費には外食込。お小遣いは主人が2万円、私が5000円。
携帯に関しては格安SIM等の説明を聞きに行きたいが、義実家との家族割の為すぐに変える事は出来ません。加えてコロナウイルスの関係で主人の会社が影響を受けており、今後お給料やボーナスもどうなるかわかりません。そして私個人としても、長年治療している持病が安定しない為、思い切って手術を考えており、する場合そちらにもお金がかかる&休む間お給料が見込めません。お互いの実家に様々な援助等はあまり頼めないのと、待機児童が増えており保育園が見つからなかった時どうしようかと…。
まとまらなくて申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。
■家計収支データ
相談者「おはぎ」さんの家計収支データ
■家計収支データ補足
(1)ボーナスの使いみちについて
今年の予定として、夫に小遣いとして2万円。残りは貯蓄。
(2)加入保険について
[夫]
・生命共済(保険期間65歳まで、死亡保障300万円、がん特約200万円)=保険料1070円
・医療共済(終身保障、60歳払込終了、入院5000円)=毎月の保険料2585円
・医療共済(保険期間65歳まで、入院5000円)=毎月の保険料2000円
・医療保険(特定重度疾病での一時金。保障額不明)=毎月の保険料2100円
[妻]
・医療保険(特定重度疾病での一時金280万円)=毎月の保険料6420円(※夫と同じ保険。持病があるため共済に入れなかった)
(3) 自動車ローンについて
・完済時期? 2022年末
・現在のローン残高 90万円
(4)車両費について
月6万円の内訳(ともに2台分)
・ガソリン代 2万5000円(通勤に使用)
・自動車保険 1万420円
・車検、税金等の月割り分 2万5000円
また妻のクルマは近く買い替え時期。軽自動車の予定。
(5)住宅について
住宅購入の予定はない。経済的理由の他、夫が長男のため将来、実家に入る可能性がある。
(6)夫の勤務先の再雇用と退職金について
定年60歳、再雇用制度あり。退職金制度はあるが上司からは「期待できない額」と言われた。
(7)病気治療について
手術の場合、3週間~1ヵ月で職場復帰できる予定。
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 まずは本人の健康回復が最優先
アドバイス2 養育費は1人分なら十分に準備可能
アドバイス3 クルマの買い替えはあえてローンを組む
アドバイス1 まずは本人の健康回復が最優先
優先順位として、まずは奥様であるおはぎさんの健康回復ということになるでしょう。ご病気の詳細はわかりませんが、手術を行っても1ヵ月程度で職場復帰が可能とのこと。手術が最善の方法であるなら早めにされて、再び元気に働けることが、気持ちの部分でも、今後のマネープランにとっても有効です。
そして、このあと実際に試算を行いますが、おはぎさんが継続的に働くことができ、かつ家計管理を十分に行うことで、希望されているお子さんについては、1人であれば、資金的にさほど問題はありません。その意味でも、まずは健康を最優先に考えてください。
さて、具体的な試算ですが、まずは家計を見ていきましょう。現在の貯蓄ペースは、毎月1万円、ボーナスで年間18万円とのこと。ご相談内容に「なるべく貯蓄を増やしたい」とありますが、現状すぐに収入アップはきびしい。そうなると、家計の見直しとなります。
見直しですぐに効果が出るのが保険です。加入されている保険では、ご主人の医療保険と保険期間65歳までの医療共済が不要。すでに別の医療共済に加入し、必要最小限の保障は確保しているからです。保障は厚い方が安心感はあるでしょうが、その分、保険料コストが高くなります。先の2つで月の保険料は計4400円ですが、年間にすれば5万円ほど。決して小さい額ではありません。
他に支出で削れるとすれば、通信費でしょうか。家族割りで親御さんの分も支払っているとのこと。できれば別々にして、通信費は下げるべき。他には雑費か趣味娯楽費。あまり削るとストレスもたまりますが、家計全体で月2万円のコストダウンを目標にしてほしいと思います。
アドバイス2 養育費は1人分なら十分に準備可能
仮にこの貯蓄ペースが達成できると、現状の1万円に2万円を加えて月3万円。さらにボーナスからの貯蓄分を加算すれば年間54万円。ご主人が定年となると60歳までの31年間で1674万円。これに今ある貯蓄を加えて1834万円となります。
お子さんにかかる教育費は進路によってその額が大きく異なりますが、一般的な進路(高校まで公立、大学は私立文系)で、かつすべて自宅通学であれば、かかる費用は平均して900万円(学習塾、習い事も含む)ほど。これに食費や被服費などを含めたトータルの子育て費用で考えても、これだけ用意できれば資金不足で困るということはそうないでしょう。
もちろん、出産による休職でその間、世帯は2年近く、大きく収入減となります。また、おはぎさんの手術によって、やはりその間休職し、医療費も発生します。それでも、実際にお子さんが生まれると、児童手当が合計で約200万円。計算上、これで収入減はほぼ相殺されると思います。その点でも、お子さん1人であれば、資金的にそう心配することはありません。
ただし、この試算では、老後資金は多少心許ないかもしれません。したがって、少なくともご主人は60歳以降も働く。収入は低くても、長く働くことが有効な老後対策となります。
アドバイス3 クルマの買い替えはあえてローンを組む
また、家計、マネープランで気になる点を2つほど。
まず、今後の家計でまとまった支出となるのが、クルマの買い替え。これについては、すでに住宅ローンの負担が大きい世帯、あるいはキャッシングやカードローンなど、複数の借り入れを利用している世帯であれば、新たに自動車ローンを組むことは家計リスクがかなり高く、すべきではないとアドバイスしています。
また、それに該当しない世帯でも、できればローンを背負いたくはありませんので、クルマはできる限りキャッシュ(貯蓄から)で購入すべきだと考えます。しかし、おはぎさんの場合に限っては、ローンを組む方が賢明でしょう。結果、固定支出が増えてしまいますが、今、まとまった資金が手元からなくなるリスクの方が大きいと考えます。ただし、毎月の返済は2万円以内に抑えたいところです。
それと、現状、クルマの維持コストが、ややかかり過ぎている気がします。お住まいの地域、ともに仕事をされていることを考慮すれば、2台の所有は仕方のないところ。それでも例えば保険料は年齢的に見ても割高。車両保険もつけているのでしょうか。ともあれ、他社の見積もりを取ってみる価値はあると思います。
ともあれ、先の試算では、自動車ローンを継続して支払い、維持費も現在と同程度のコストが続くとしていますが、ローン完済により生活コストが一定期間下がったり、買い替えによるローンの支払い額が今より下がる。さらに、クルマの維持費も下がっていけば、実際はもう少し貯蓄額もアップするはずです。
もうひとつ、現在、おはぎさんは仕事の合間に親御さんの世話をされています。また、お子さんが生まれれば、出産後、職場復帰されてもしばらくは時短勤務となるでしょう。しかし、それらが落ち着き、かつ体力的に平気そうであれば、フルタイム勤務を検討してもいいと思います。正社員が望ましいですが、派遣社員でも厚生年金に加入できるなら構いません。収入アップとともに、公的年金も厚生年金加入となりますから、ご夫婦の老後についても、その分、資金的にラクになるはすです。
相談者「おはぎ」さんから寄せられた感想
今回の家計診断、とても為になりました。必要あるのかないのか自信が持てなかった部分がクリアになり、有難かったです。家族に持病のある者が多いため、『入れなくなったら…』と不安で入った保険ですが、内容をもう一度見直して不要分を解約します。車両保険については見直したばかりなのでまた改めて考えてみます。個人的には格安SIMに切り替えたいと思うのですが、義実家との家族割になっており、私たちが入る事で安くなったと義両親が喜んでおり、格安SIMへの切り替えを言い出せずにいる状況です。ただ家族割が使えるので、私か主人のどちらかだけ今のキャリアで残り1人は切り替えてもいいのかな…と思い始めています。
まとめ
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。
今回のご相談者は、子どもを希望する33歳 の主婦の方。
ただし、持病があり、貯蓄も毎月1万円ほどでしかできず、子どもを持てるのかどうか悩んでいるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスしました。