睡眠科学の専門家が説く、効果的な昼寝のとり方・効能を徹底解説

睡眠科学の専門家が説く、効果的な昼寝のとり方・効能を徹底解説

Image: Roman Samborskyi/Shutterstock.com

パンデミックの最中、睡眠スケジュールがまったく変わってしまった人も多いでしょう。労働者は睡眠時間が長いですが、悪夢や不安定な情緒に健康的な眠りが妨げられ、完全に休めていないことも多いです。

午後に疲れたり、元気が出なかったりする時は、昼寝をすることで1日を乗り切れたり、昼食後に自然に復活できます

2人の専門家が、コロナ禍に自宅で仕事をしている時の、日中の効果的な昼寝の仕方を教えてくれました。

「最高の昼寝」の条件

長さ

昼寝の長さ誘発要因の2点に注目することが重要です。専門家によると、最適な長さは10〜20分程度です。

睡眠科学者であり、スタンフォード大学医科大学院で博士号を取得し、20年間睡眠について研究しているEileen Leary氏は、このように説明しています。

睡眠には、レム睡眠ノンレム睡眠の主に2つの状態があります。

レム睡眠は夢を見ている状態で、ノンレム睡眠はレム睡眠ではない状態です。ノンレム睡眠は、 N1、N2、N3のステージに分けけられます。

これらのステージは、一歩ずつ下って行くように、徐々に深いレベルの睡眠に入っていきます。

昼寝の時にあまりにも深いレベルの睡眠まで行くと、目覚めた時に休まったと感じるより、頭が回らないと感じるかもしれません。

昼寝から目覚めて、頭が朦朧としたり、体が重かったりしたことはありませんか? そのような時は安全に夜の睡眠のステージまで入っていたのだと、Leary氏は言います。

そのような感覚になるということは、昼寝が長すぎて、ステージN3の段階で目覚めたということです。

  • 時間は自分でデザインする時代。腕時計に求められる機能、デザイン、選び方は?

誘発要因

昼寝に適しているのは、元気を取り戻し、頭をクリアにするために、短時間でリフレッシュする必要がある時です。

勉強やどんちゃん騒ぎをした大学生や、時差のある場所との打ち合わせで夜中に起きた時など、徹夜した後は昼寝をする正当な理由があります。

しかし、睡眠障害に悩まされていたり、毎晩きちんと眠れていないと感じている人は、昼寝をしない方がいいかもしれないとLearyは言います。

昼寝について心配するのは、日中疲れ過ぎていて、文字通り目を開けていられない場合です。

そのような場合は、医学的な問題を昼寝で解決しようとするのではなく、睡眠障害の適切な治療を受けた方がいいです。

時間帯

昼寝をするのに最適な時間帯は正午から午後4時の間だと、ハーバード大学医学大学院の博士研究員Rebecca Robbins氏は言います。

それよりも遅い時間や、夕食後の時間は、睡眠に悪影響があるかもしれません。しかし、本当に疲れ切っている場合は、その時間に昼寝をしてもいいです。

また、人によって睡眠パターンが異なることに留意するのも重要です。

睡眠時無呼吸症候群のような、睡眠障害に悩まされていたり、個々の睡眠不足のレベルや、年齢のような生物学的要因によって、必要な睡眠レベルが異なっている可能性もあります。

昼寝の効能

昼寝の明らかな効能は、十分に休息できたと感じられることだけでなく、短時間の昼寝にはいい効果がたくさんあります。

リラックスできたり、気分が上がったり、リフレッシュできて、昼寝の後は仕事のパフォーマンスが向上します

昼寝によって、睡眠科学の概念である睡眠のホメオスタシスを減らすことができます。これは起きている時間が長くなるほど、ゆっくりと直線的に蓄積されるものです。

Robbins氏は「本当に帳消しにできるのだ」と言い、プロのアスリートには、よく大きな試合や大会の前に昼寝をすすめています。

昼寝は集中力や、ゾーンに入っている感覚を高めてくれます

昼寝、また一般的に十分な睡眠によって、反応時間がさらに速くなります。

短時間でも目を閉じることで元気になるので、知識を吸収するためのより良い準備ができます。

睡眠は記憶を定着させることもできます。睡眠と気分と記憶は非常に関連性が高いのです。

十分に休息が取れていれば、それだけ気分が良くなり、また学習の準備もできます

午後、たいていは昼食後に昼寝をする習慣があるところは多いです。

このような睡眠によるリフレッシュは、特定の文化や環境的な要因に特有のものですが、人間のサーカディアンリズムや自然な体内時計の流れや減退に合っています。

しかし、睡眠障害に悩まされている人や、睡眠スケジュールが不規則だと感じている人は、昼寝をしても助けならず、害がある可能性があります。

昼寝のポイント

短時間の睡眠を最大限活用するには、他の仕事や責任から離れた、魅力的な場所をつくることです。

Robbins氏は、ブラインドを閉め、心地よい寝具や雰囲気に囲まれることをすすめています。寒くて短い冬の日中は、1杯のコーヒーよりも暖かい短時間の昼寝の方が効果的かもしれません。

仕事や娯楽のエリアから離れていることも、寝床と同じくらい大事です。そのようなものが近くにあると、睡眠が妨げられるだけです。

仕事をして、眠り、ベッドでNetflixを見始めると、脳が混乱します。そうすると不眠症になる可能性もあります。

Robbins氏は、昼寝懐疑派の人には、本当にちょっとした休憩をすることをすすめています。ほんの一瞬の効果に驚くはずです。

また、厳密な睡眠時間や、眠ることに対してプレッシャーを感じる必要はありません(大事なのはリフレッシュすることで、自分を鍛えることではないと覚えておいてください)。

20分間きちんと眠れなくてもストレスを感じないでください。

ほんの少し目を閉じるだけでも、リフレッシュできたり、午後を乗り切る力が出るなど、メリットがあります。